当センターでの研究の目標
次世代型シーケンサーをはじめとする遺伝子解析技術の進歩は例外なく医学の発展にも貢献し、感染症分野における病態解明や臨床検査へのさらなる応用が期待されています。埼玉医科大学臨床感染症センターでは、これらの最新技術を臨床現場において実践するとともに、日常診療で立ちはだかる医学の限界を取り上げ、基礎医学的アプローチを駆使して一つ一つの問題を解決する「トランスレーショナル・リサーチ」に積極的に取り組んでおります。
当センターでは、医師・臨床検査技師・薬剤師・大学院生および学部学生が垣根なく研究に取り組み、耐性菌感染症から熱帯感染症まで幅広く研究目標を掲げて毎日遅くまで研究に打ち込みます。特に、研究にとって重要な要素は教育であると考え、若手研究者の育成に力をいれており、学部学生や臨床検査技師との共同研究が活発であることが特徴です。このほか、学内外の研究機関との共同研究も継続的に行われおり、国立感染症研究所、東京大学、長崎大学、防衛医科大学校、北海道大学、明海大学などと連携して研究に取り組んでおります。
研究を通じて世界とのつながりを深め、目の前の患者の命を救い、将来の医療の進歩に貢献する。これが埼玉医科大学臨床感染症センターの目標です。
現在行っている主な研究
- ナノポア型シーケンサー(MinION)を用いた感染症診断技術の開発
- 耐性菌の疫学解析と病態解明に関する研究
- LAMP法を用いた感染症迅速診断法の開発
- シャーガス病の病態解明と我が国における疫学調査に関する研究 (English)
- 真菌感染症の病態解明に関する研究
- 効果的な医療関連感染管理に関する実践的研究